とり ときどき ヒコーキ

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2010年 04月 26日

ツルの街、出水

2010年、出水の街で新年を迎えました。
さすがはツルの街、宿泊したホテルのロビーにもツルの写真が飾られていましたし、町中の事業所のポスターやら店舗のシャッターやら、いたるところにツルの写真やイラストが使われています。

お天気イマイチでしたが、出水の鶴と初日の出を見るべく、夜明け前にホテルを抜け出しました。
とりあえず、給餌の行われている荒崎のツル観察センターに向かいましたが、その辺の道端の田んぼにも薄暗いながらツルの姿がちらほら見えています。上空にも大きな鳥が編隊を組んで飛んでいくのが見え、話には聞いていましたが本当にツルの個体数が多いことにちょっと驚きます。

観察センター近辺は、朝早くから交通整理の警備員さんが出て車の誘導をしていました。誘導に従い駐車場に車を止め、外に出ると・・・辺りはツルの鳴き声が響き、上空を鈎型に並んだツルの編隊が多数飛んでいます。シルエットと鳴き声こそ違いますが、大きな鳥が編隊を組んで多数飛んでいる光景は、地元のガンのねぐら立ちと大差ないなぁ、と思ってしまいました(^^;
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・・・ご覧のとおり、時折雨の当たる空模様で初日の出は望むべくもなく・・・。
そういえば、昨年も初日の出、拝めませんでしたなぁ・・・(^^;

観察センター裏手の水田ではすでに小麦がまかれた後で、多数のツルが群がり餌をついばんでいました。
憧れのツルの群ですが、いっぱいいすぎてちょっと気持ち悪いくらいです。
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大半がナベヅル、ところどころマナヅルが混じっています。背の高いマナヅルは、ナベヅルの大群のなかでぴょこぴょこと赤い顔を覗かせていました。

とりあえずナベヅル、マナヅルを見れたことに満足し、一旦宿に戻り、朝食を頂きます。
食後のコーヒーもしっかり頂き、再びのんびりと鳥見に入りました。給餌場まで行かなくても、そこらの田んぼに普通にツルがいる光景はなんとも羨ましい限り。
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マナヅルの家族群。2羽の両親が2羽の幼鳥を連れています。
お父さんでしょうか?成鳥の1羽がしっかり辺りを見張っています。

どちらも白とグレーの似たようなツルだと思ってましたが(失礼!)、マナヅルの背から三列風切にかけての青灰色~白色のグラデーションは大変美しいです。
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こちらはナベヅルの家族群。マナヅルよりずっと小柄で嘴も短く、可愛らしい感じがします。
どちらかというと、よく庭園に置いてある鋳鉄(?)のツルの置物のイメージ(笑)
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昼頃からもうひとつの給餌場である東干拓へ。広いせいか、観察センターほどの病的な過密振りは見られませんでした。ツル保護のため一部の農道は立ち入りが制限されていますが、制限範囲が北向きなのでほぼ終日順光で観察できます。

飛翔するナベヅル。
ギアダウン、フラップダウン、着陸態勢です。
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同じく、マナヅル。
シッポが白くないのがおわかり頂けるでしょうか(^^)
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飛翔姿が美しい上、ナベヅルに比べてずっと数が少ないので、マナヅルが飛ぶと多くのカメラマンが一斉にシャッター切りますw

また、東干拓ではナベヅル、マナヅル以外の希少ツル類が観察し易いそうです。監視所の監視員さんも色々と情報を教えて下さいます。私も無事カナダヅルとクロヅルを見ることができました。(クロヅルは・・・遠かったです(^^; )
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カナダヅルのおでこはハート形♪
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西干拓の監視所に、今シーズンの羽数調査の結果が書かれていました。
【12/12 現在】
ナベヅル  9695羽
マナヅル  1932羽
カナダヅル   6羽
クロヅル     3羽
ナベクロヅル  1羽

この羽数調査は地元の中学生やボランティアがカウントしているんだそうです。
ただ、今年はねぐらがばらけてしまって正確なカウントができなかったとか。実際はもっといるだろうというお話でした。

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西干拓の片隅で、標識のついたマナヅルを見つけました。左足には黄色にM78のNo.リング、右足にはトリコロールなカラーリングを装着しています。
山階のHPにはあまり詳しく出ていませんでしたが、国内で標識されたもののようです。ネットで検索してみると「1995年1月21日に足環を付け放鳥されたオス」との記述がありました。するとこの個体はもう15歳以上ということになりますね。2000年から幼鳥を連れてきているそうですが、この時もちゃんと幼鳥を連れており、採った餌を幼鳥に与える微笑ましい光景も見られました。


そうそう、ちょっと気付いたことがあるのですよ。ツルの街・出水には、前述のとおり町中でツルの写真、オブジェ等を見る機会が多いのですが、ことごとくそのモチーフはマナヅルなのです。数の上ではナベヅルの方が圧倒的に多いにもかかわらず、です。
以前北海道の友人に「九州のツル?ああ、汚い方のツルね。」なんて言われたことがあるんですが(九州の皆さん、怒らないでね(^^;、一部の北海道の人が丹頂鶴を過剰に愛しているだけですので・・・)、九州でも「美しい方のツル」と「そうでない方のツル」が何となく区別されている現実を垣間見た思いでした(^^;
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by spica_eagle | 2010-04-26 22:02 | 野鳥


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